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2013年 11月 05日
アシスタントの誕生日
昨日30歳の誕生日を迎えたアシスタントの岩ちゃんと食事でもと思い、
水道橋駅近くのイタリアン、ラ・クッチーナ・ビバーチェに行ってきました。
店内が禁煙ってのが最大のポイントで行ってみたのですが、出てくる料理が全て美味しくって文句なし。
スパークリングワインもすすんでしまってほろ酔いモード069.gifです。

アシスタントの誕生日_a0039916_09311726.jpg


岩ちゃんは某広告代理店で6年間働いた後にうちに来てくれて、気づけばすでに10ヶ月が経過。
機械関係は今までのどのアシスタントよりも詳しく、なんかちょこちょこっとPCいじって直してくれます。

が、

今までのどのアシスタントよりも自発的能力がなく、言われた事はちゃんとやるけど言われなければやらないタイプ。
カメラマンになりたいという気持ちはあるのに作品を作った事がないという、今まで会った事のない新型アシスタントで、
思っているだけでなかなか行動に出ないので、誕生日だけれど終始お説教モードでした。

僕や嫁の場合って、作りたいビジュアルをイメージして、それに向かってどう撮ったら良いかを模索して
そして無我夢中でたどり着くためにPhotoshopをやった方がよいのか、
ストロボが必要なのか、レンズはこれで良いのかを考えるんだけど、
今のカメラマンになりたい人の多くの人はそれが逆で、良い機材を揃えて満足、フォトショプを使えて満足、
そして結局作りたいイメージが出来ずに日本のカタログのような写真を真似てみて
『ファッション写真です』みたいな人が多過ぎ。

嫌なんですよね、ファッションが好きでもないのに『ファッション写真やりました』とか
ビューティが好きでもないのに『ビューティー写真とりました』カメラマンになるためにとかって。

カメラマンって、被写体に猛烈な興味があるから撮影してて楽しわけで、さらに人と違った表現が出来ると思うんだけど
興味も感心もないものを仕事になるからと作品作っていくのは、非常に残念なことです。。。
人が好きなら人を撮ればいいし、商品が好きなら商品撮れば良いし、風景が好きなら風景とれば良い事なのに、
なんか人と一緒じゃないとダメなように感じているのか、『ファッション写真とりました』君が世の中に多くてうんざり。


学生の頃は、肌のキメ、メイクのテクスチャー、最新ファッション&スーパーモデルに猛烈な興味があったので
その湧き出る制作力を満たすために、妹をメイクして顔の寄りばかり撮っていました。
もちろんストロボなんかもってないので、水槽のライトつかったり、部屋の電気を近づけたり。
お金はなかったけどいろんな工夫をして、なんでも良いから自分が納得する綺麗なビジュアルを作りたくて
無我夢中で写真を撮って来たし、知識も増やしたかったから毎晩本屋さんに二時間くらい立ち読みに行って情報収集。
ネットが今程充実してなかった時代だから、とにかく行動して自分でやってみて失敗しながら覚えていったのに、
今はネットで情報だけが山ほどあって、読めばやった気になってしまうのが怖いところ。

肌のレタッチだって自分で試行錯誤しながらいろんなツールを試してみて、本を読んでは使えそうなツールを試しての繰り返し。
なのに現代の子ったら、試してもいないのに『肌のレタッチ教えて下さい』とは何たることじゃ!と怒り爆発です。047.gif
方法だけ教えても、操作する人間の美的感覚がズレていたら、同じ目の下のクマを消すにも違いが出るし
日頃から美しい顔とはどんなものなのか?綺麗に見える骨格や体のバランスはどういう形態をしているのかを
常にリサーチして気にかけていないと、レタッチなんてものは出来ないと思うんです。

うちのアシスタントに限らず、何で若い世代の人って口だけで悩んでて、行動しないんだろうかと疑問です。
特に写真なんて実際撮ってそれをどう仕上げるか、やってみないとなにもわからないのになあ。。。



ということをお酒を飲みながら、岩ちゃんの誕生日だっていうのにオラオラとお説教031.gifしてしまいました。
なかなかお尻に火がつかない湿気多めタイプなので、変わらないようなら3月で次の子を募集するからと脅し攻撃。
行動してる子は成功も早いし、何もしないで仕事が舞い込んでくる事なんか、この時代絶対にない訳なので
言っても理解できないゆとり君ならこちらもストレスが溜まるので、早めにお分かれしたいし、
逆に目標に向かって寝る時間も惜しまず努力をしている人には、出来る限りの応援と支援をしていきたい感じ。



そう言えば、いまコマフォトでも大特集されている正田真弘君が、
『角田さんの撮影に入った時の、どんな内容でどんなライトでどのように撮っていたか、今でも鮮明に覚えています』と言われ、
僕でもすっかり忘れている事も覚えていて感心しました003.gif003.gif003.gif
日々のそういう努力や常に吸収しようとしている姿勢が、現在の売れっ子カメラマンになった理由だと思います。


とかいいつつ、自分もカメラマンを15年もやってるとなかなか作品作ることが減って来てて反省。
次回の作品撮りに向けてリサーチしようと思っています。

by sakkt | 2013-11-05 23:28 | 友達


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